教科書の内容への理解度に関して
小学校の教員の61%が、児童は教科書の内容を8割以上理解していると思っているのに、実際には8割理解している子は20%にも達していない。 教科書の理解度を巡る教師と児童・生徒の意識ギャップを示すこんなデータが、民間の教育研究機関「中央教育研究所」(東京都北区)の調査で明らかになった。
こうしたギャップは中学・高校でもみられ、中学で「7~6割程度」とする教師が64.8%なのに対し、生徒は34.5%どまり。 逆に「5~4割程度」とする教師は16.1%に過ぎないのに、生徒では36.5%にのぼった。
教科書 教師が思うほど児童分からず…理解度にギャップ(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090817-00000006-maip-soci
英語を例に取ると、英語という教科は非常に好き嫌いが分かれる教科である。 語学は、言語以外の事を生徒たちに、どれだけ興味深くかつ効果的に教授できるかがポイントであり、単に、英語そのもの、すなわち言語という観点からのみの指導では少し無理があるかもしれない。 言語とは、単に書き言葉、話し言葉ではなく、その言語を中心とした歴史や文化にも大きく影響される。 そのあたりを体系的に網羅させ指導に展開できれば、確実、また格段に生徒の理解度を向上させることが可能であると考える。
ちなみに、自分の頃中学校で習った時の教科書は、いきなり、"This is a pen." とか "I'm Miss Green." などと言った、英語で必要なロジカルな展開や英米文化の背景をまったく考慮していないナンセンスな教科書であったように記憶している。 しかし、今の教科書は、そういった過去のウイークポイントを解消し、格段に進化していると思う。
このニュースでの結末は、「今後、子供たちに分かりやすいという、子供の視点に立った教科書作りが求められている」 として、教科書の内容改善を指摘している。 果たして、本当にそうだろうか。 確かに、分かりやすい教科書への改善は当然のことではあるが、その教科書を手に授業を行う教師の側にも何か改善が必要なのではないか。 教師が思う理解度と、児童・生徒達が感じる理解度にここまで差が生じているのは何故なのかをもっと真剣に考えてみる必要があると考える。
だが残念ながら、一つ言える事は、教師がいくら改善しようと思っても、教師側に、教材理解や指導方法構築といった時間の確保が十分にできないのが現状である。 なぜなら、今の教師は多忙過ぎるからである。 教科だけではなく、校務分掌業務や生活・生徒、進路、部活指導など多岐にわたる仕事を教師はこなしている。 1日の授業がほとんど時限の空きがなくスケジュール化され、その後は部活指導。 その他の業務は生徒が帰った後に夜遅くまで行われている。
いくら完璧な教科書を作ったとしても、それを活用する側の教師に、たとえ意欲や能力が十分にあっても、今の教師の多忙な勤務状況からすると、その教科書を最大限に実践・運用する準備ができないのである。 この現実をもっと直視して欲しい。
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