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六本木 ナイトウォーカー Part 1

六本木。

静的・動的、表と裏。 両面の魅力をもった街。
ネオンサインと怪しげな雰囲気が同化し、ここを訪れる人たちの感覚を麻痺させる。 華やかな面もあれば、危険に足を踏み込みかねない部分も共存する。 それが、夜の六本木の魅力でもある。

だいたい六本木へ来る時には、バンド関係の仲間と、別の場所で、しこたま酒を飲んで、六本木へくりだし、さらにここでやりたい放題し、朝方、帰っていくというルーティーンだ。 だが、今日は独りでこの街に出てきた。 すこし酒はあおって来たが、ほとんどしらふの状態だ。 時間は、まだ夜10時。 3丁目あたりをぶらぶらする。

Ed のストリートショップは、ヴィトンやプラダのイミテーションを売っている。 Ed はイスラエル人で、出稼ぎではあるが、ユダヤ教をアジアに広めたいと思っている真面目なイイ奴だ。 だが、ここ一週間で、3回も万引きにあったそうだ。 異常に興奮して俺に話す。 ちょっと場を離れた隙に、盗んでいく奴らがいるらしい。 それも、1点、2点ではない。 そこにあるものごっそり盗んでいくそうだ。 ユダヤ人にとっては、盗みは死に値する。 彼の怒りは当然だ。

さらに歩く。 外人墓地に来る。 このあたりに建つビルは、バーやスナックが多く入居する。 やや古びたビルの地下からは、妖しげな香りが漂ってくる。 多分、これはマリファナのにおいだ。 ベイスメントへ続く階段の途中には、危ない目をした売人らしきやつらがたむろする。 そのうちの一人と目が合うが無視する。 こういうやつらとは、間違っても関わりあいになってはいけない。 強い"No!"の意思が必要だ。

瀬里奈の前には、相変わらず Brad がいる。 こいつはとんでもない奴である。 いつも、いい店があるから一緒に行こうと、ちょっと顔なじみになった奴らに話し掛け、店でさんざん飲み食いした後、いざ金を払う段になると、"No Money" と言って、いつもタダ酒をあおっている。 「今日は、金持ってるだろうな?」と確認していても、最後は、"No Money!" 自分らも、何回もひどい目に会った。 そんなものだから、仲間や店ともトラブって、六本木で、出入り禁止をくらっている店も多数ある。

そのうち、目的の店に来る。
今日は、独りで来たので、店に入れてくれるかどうか心配だったが、馴染みのホステスが招き入れてくれる。 この店の外観は、アメリカのウェストコーストの、フィッシャーマンズワーフにある高級バーといったイメージで、イルミネーションもブルーに統一されていて、この界隈の店とは少し雰囲気が違う。 馴染みのホステスの名は「純子」。 最近は、指名しなくても席につく。 こういった職業でのレベルで評価すると、ルックスは並程度だが、やりとりの中で、知的さを感じさせる女性で、俺は結構気にいっている。

この話は実話にもとづいた内容で、固有名は実名を伏せています。

「六本木 ナイトウォーカー Part 2」 へ続く

  

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